鳥取、京都、大阪、神戸、北陸地方から奄美大島まで、各地での梅雨に巡りあってきた。
この違いを言葉であなたに伝える事はとても難しいのだけれど、
それぞれの地に、それぞれの梅雨があった。
そして、二ヶ月前から僕が暮らし始めた、ここ志免町。
寂れているわけではなく、きらびやかでもない、穏やかな街並み。
それは人と人との距離感にも言える事で、梅雨に入り、尚更そう感じる毎日。
雨は、憂鬱ですか?
閉めきった窓を叩く雨音は不規則で、正確に時を刻み続ける息苦しい日常から、
解き放たれる優しいメロディのように感じるのは僕だけですか?
志免町に降る雨は、優しい。
カーテンを少しだけ開け、外の風景を眺めてみませんか。
優しい雨に、夜が輝いて見えるまで。